• ホーム
  • 放置してはいけない淋菌感染症とは

放置してはいけない淋菌感染症とは

淋菌感染症は、感染から2日間~7日間の潜伏期間を経て発症し性別によって症状が大きく異なります。
男女共自覚症状が少なく発症に気付かずに放置する感染患者が多く、悪化し不妊症の原因となる感染患者も多くいる性感染症です。

男性は、尿道で淋菌が繁殖するので透明~乳白色の膿の排泄や灼熱感を感じる堪え難い排尿痛及び頻尿などの症状が現れる尿道炎を発症します。
放置すると淋菌が上行感染してしまい前立腺炎や副睾丸炎及び精巣炎を発症するリスクが高くなります。

女性は、男性と異なり尿道では無く膣や子宮頸管部の粘膜組織で淋菌が繁殖するので膣炎や子宮頸管炎及び子宮内膜炎を発症します。
男性に比べて自覚症状が少なく放置される事が多く卵管炎や卵巣炎を発症します。
卵管炎や卵巣炎は、炎症が重症化しない限り発症に気付く事が無く放置する事が多く、更に悪化し骨盤内腹膜炎や肝周囲炎を発症するリスクを高める危険な疾患です。

淋菌感染症は、ペニシリン系のアモキシシリンなどの抗生物質による薬物治療が行われています。
アモキシシリンは、アンピシリンの構造を改良する事で経口服用時の腸からの吸収率を飛躍的に向上させたβ-ラクタム系抗生物質です。
ペニシリン系抗生物質の中でも酵素β-ラクタマーゼの影響を受けやすく即効性が期待出来る淋菌感染症の治療薬です。
アモキシシリンは、単糖類のNーアセチルグルコサミンと単糖類のNーアセチルムラミン酸が何重にも重なった糖鎖をオリゴペプチドで架橋した構造のペプチドグリカンの架橋の形成を阻害します。

また、細胞壁の主要な構成物質のペプチドグリカンの生合成を抑制する医薬効果があります。
感染細胞よりも浸透圧が高い淋菌は、アモキシシリンの医薬効果によりペプチドグリカンの合成量が低下すると共に徐々に細胞壁が弱体化します。
淋菌は水分や栄養を透過させ続けるので淋菌自身の浸透圧に弱体化した細胞壁が耐え切れなくなり死滅します。

アモキシシリンが主成分の抗生物質で治療

淋菌感染症は、自覚症状がない事も多いため放置して悪化する女性患者が多い性感染症であり、ペニシリン系抗生物質のアモキシシリンによる薬物治療が行われています。
アモキシシリンの作用機序は、糖鎖構造をアラニンやグルタミン酸を媒介として架橋結合しているペプチドグリカンの合成を促進する酵素のペニシリン結合PBPと結合する事で、ペプチドグリカンの生合成を阻害する医薬効果があります。
ペプチドグリカンは、細胞の形状指示に必要不可欠な細胞壁の細胞基質の1つであり、ペプチドグリカンが不足する事で徐々に細胞壁が弱体化すると共に弱体化した細胞壁は細胞自身の浸透圧に耐え切れ無くなり自壊します。
アモキシシリンは、服用する事で淋菌感染症の病原菌を直接自壊させ、増殖の抑制及び症状を改善する医薬効果が期待できますし、直接病原菌を死滅させるのである程度の即効性も認められます。

アモキシシリンは、同様にペプチドグリカン合成酵素と結合する事で淋菌を死滅させるペニシリン系抗生物質のアンピシリンを改良した医薬成分です。
アンピシリンの腸での吸収率の低さや上部消化器官で消化液の影響を受け易い難点を改良した医薬品です。

アモキシシリンは、服用者100人に1人~2人に発疹症状が現れ、服用者100人に1人未満で下痢症状などの軽度の副作用が発症するとされており、副作用の発症頻度や重症化率の低い安全性の高い抗生物質です。
しかし、アモキシシリンは医薬効果の高い抗生物質なので体質や既往歴によってアナフィラキシーショックなどのアレルギー症状や、重度の血液成分異常及び肝機能障害などの重篤な副作用を発症する事もあります。

関連記事